「知ってるよそんな事。


悪魔、目の色変わるからさ。気づいてないかもだけど、黒から赤に変わるんだよ」




「え…?マジかよ…。


っそ!俺は一体何なんだ…?」






「僕、悪魔の話聞いて思ったんだけどさ、




母さんは多分、エキドナじゃないかな…?」








「エキドナ…?いきなり何…?」








「エキドナは日本語で黒魔女って意味だよ」






「…黒魔女?なんで母さんが…?」






「少し話ズレるけど。僕ね、ある時夜中トイレに行ったんだ。そしたらリビングで父さんと母さん、話してて…」






「なにを?」







「あの…母さんが…そのっ」


天使は、気まずそうに俯いてしまった。




「天使、おい!」







「言えないよ…僕、嫌だもん…悪魔傷つくの嫌だもん…」






「なにがあったんだよ。大丈夫、大丈夫だから。な、天使。」






天使は、





首を横に振るだけだった。