この匂い…
家で抱きついちゃったときの匂い…
この声…
いつもより少しワントーン低い…
新谷未来は震えていた。
「なにいったかっつってんだろ。」
低い中島新の声に私もびくついた。
中島新は声を張り上げといった。
「てめぇに俺の日向を貶す権利はあんのかよ!!!!!お前は絶対、一生日向には近づかせねぇから。」
ドキン…
私のために、怒ってくれている。
私なんかのために。
「日向、言うことないか??」
「ある。」
「じゃあ言っとけ。」
「………寒いっっっっっ!!!!」
「そこっ??!!!!」
ブラも見られた。
学校やっとこれたのに。
風邪終わったばっかりなのに風邪引きそう
私はパーカーをとって、
中島新の手を取った。
最後に一言。
「それと、そのリボンやめた方がいいし、メイク濃いよ。香水臭い。嗅覚弱ってますよ。」
「ブハッ」
私は、中島新と教室を出た。