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「ふぁぁぁぁ」
「幸田さん…女の子なんだからさ、もうちょっと…」
「うるさい。」
「もったいないなぁ」
「はぁ?」
「その顔だよ?そんな使い方、勿体なすぎるもん。」
「使い方って…私、モデルじゃないんですよね。」

「そうだね。カメラ向けたらすっごい良さそうだよね。空をバックに、ワンピース着てさ。」
こんな熱心に話するんだ。
「なんか夢が写真家みたい…」
「そうだよ?言わなかったっけ?」

ほぇ?
写真家?
フォトグラファー?
フォトデザイナー?

「マジでっ?!」

「あの…授業中…」
「こぉーだぁー。
よりによって中島。
放課後、準備室掃除するか、図書室掃除するかどっちがいいかぁ?」
沙汰先生の顔が怖い…
あの人の良いとこといえばびびらせられる事唯一かも…

「じゃあ図書室で。」
「いやっそれはいやっ!」
「え?なんでよ?」
「嫌なのっ!」
「まぁいいや…じゃあ準備室で。」