日も傾き、道路の影が長く伸びている。



数歩前を歩く潤の後ろ姿を見て、何度目かのため息を吐いた。



鞄の中身はほぼ空っぽなはずなのに、ずっしりと重く感じて、これ以上歩きたくない。




「ちょっと寄ってこうか?」

近所の公園の前に立ち止まり、振り返る潤の顔は、笑っているのに笑ってない。




『どうする?』と聞いてるはずなのに、拒否権はないようだ。





「でもさ……」


「咲はミルクティーでいいよね?待ってて」






「………はい」