好きだって気づいてからは、
 電話できる日は必ずしていた。
 一秒でもいい、声が聞きたい。
 私は好きを募らせた。

 (「今外なんかー?」)

 「何でわかったん!」

 (「車の音聞こえたから(笑)」)

 「あ、やっぱり?」

 (「うん!」)

 「てかね、蓮くんの声好きーっ」

 (「お、まじか!
  声の事褒められるの嬉しいわ
  ありがとな?夏々。」)

 「んーん!なんか落ち着くっ」

 (「ありがとお」)

 「もう時間だあー。」

 (「ほんとやな。
  ほな、切るか?」)

 「んー、うんっ」

 (「また電話してこいよ?」)

 「うん!またしよ!」

 (「ははっ笑
  じゃーな!」)

 「うん!ばいばいっ」



 こうして他愛ない会話の1つ1つ
 夏々禾にはすごく幸せに感じた。
 それと、同時に欲も増えて行った