春。桜が咲く校門をくぐる。


「ねむい」

南琉は、人を吸い込んでしまいそうな、大きなあくびを3回続けてした―…

「ふふっ」


あたりを見ても誰もいない。


「なーんだ…運命の王子様がいるかと思ったのに…」