ライトが当たるその光の先に…ギョロリと睨んだ目元だけをを残し顔面を布で覆面のように覆うシルエットを遠目だけど確認して思わず車の影にまた隠れた。
「何故…。
隠れます?」
濃姫の声が薄暗い中に響いた。
「とにかく安全を確認できるまでは…。」
戸塚教授が声を潜め濃姫を諫めた。
ブォォォッ…。
けたたましいエンジン音が聞こえその直後何者かが私達のいる方向に熱いライトを照りつけた…。
ドドドドド…。
重低音を響かせながら…怪しい一台の大型バイクがエンジンをふかして自分達がいる方向へと突っ込んでくるように見えた。
「な…なに…!?」
どーゆうこと~?と言いかけてみんな‥散り散りになった直後‥大型バイクは予想を裏切らず私達めがけて突進してきた。
「キャッーーー!?」
叫び声もかき消す程の轟音が‥車と車の間を抜けて私達のいる場所へと突っ込んできたのに‥その場にいた者は四方に散り逃げた。
バイクは壁に激突寸前で止まるといきなり‥バイクの車体を操り私達が逃げ惑う方向を確認するように左右を見回して突然動き出した。