「接近しすぎ…って…!(汗) 」
子供みたいに膨れて私と徳家君の仲を疑った弟に呆れた顔で諫めた。
「あのね‥。
今はそんな事言ってる場合じゃないの!
あんただって‥私と車のトランクで鳥みたでしょう?」
いつもの過度なシスコン病の発作を沈めようと‥話題を諷馬と見た鳥にすり替えた。
「確かに‥。
見たけど‥。
最初は、徳家先輩の運転してたレンタカーのトラック荷台の所にいたんだよ。
その後‥徳家先輩と一緒に中確認したけど何もなかったけど‥‥。
あっ‥!?」
ふてくされながらもパーキングで起こった経緯を話している間に何かを思い出したように声をあげた。
「どうかしたの?」
みるみる青ざめた諷馬の表情に声をあげた私を指差し諷馬は答えた。
「男の幽霊が‥姉ちゃんの寝顔をジッーと見てたんだ。
徳家さんと別れて車に戻り仮眠をとってたら…なんか何者かの気配と視線を感じて起きたんだよね。
その後自分の車の周りを一周してみたけど…何もなかったから権田教授から預かったトランクから毛布を取り出して帰ってきたらフロントガラス越しに姉ちゃんを見てたんだ!
そいつ俺に気づいて目の前で消えたんだよ!」