「世話になった…。」


 ドライバーの柴田にお礼をのべた。


 「んっ…!?
 なんや畏まって…。」


 ドライバーの柴田の言葉に殿は一礼して…扉を開けた。


 コンビニの袋を下げたまま再びトラックから降り袋から金判を取り出した椅子の上に置き決心を固めて扉を閉めた。


 「なんやー?
 トイレか…?」


 背後から気遣い声をかけたドライバーの柴田が、扉から顔を乗り出して大声をあげましたが、殿は振り返りもせず歩いていかれました。



 再び休憩所へと戻り先程の文明の奇妙な箱の前に辿り着いた。


 「とにかく…探さねば…。」


 殿は外に出て指を加えて鳥を呼び寄せた。


 何羽かその指笛に導かれ地上に降り立った。

 外のベンチに腰掛けて…コンビニで見かけたボールペンで濃が送ってきた文の裏に近況と吉乃に似た娘を見つけた事をしたため…戸塚教授という者の連絡先だけを切り取り鳥の足につけて空へ離した。

 二度程…旋回した鳥は、雄大な翼を広げ飛び立ったのを見送ると、四輪の荷車をくまなく探し回った。