「そうか…かたじけない…。」


 代金を払い品物を受け取りながら…コンビニの売り子から聞き出した情報を頼りに電話があるという場所を目指して足を進めた。


 目的地は…その場所からさほど遠くなく何やら4輪の荷車よりも遥かに大きい荷車が何台もありその大きさに殿は驚き興味を注がれた。


 “これを戦で使えば、きっと楽に勝利できるだろうな‥。”


 普段みている荷車とは比較にならないその大きさに感嘆をつき、周囲を見回しながら探したが透明の箱型に守られた見たこともない文明のモノがあるだけだった。


 その箱に近付いて扉を押すと…扉は簡単に開いたが、おかしな作りに忍の使用するものだと悟り…深追いせずそこから離れようと振り返った時‥慌てて前を走る若者と衝突して二人とも地面に尻餅をついた。


 「痛えっ‥。
 あっ‥!?
 すんまへん‥!
 急いどったもんで‥怪我とかありまへんか?」


 尻餅をつくぐらいどうって事はない殿ではありましたが‥若者はすぐに起き上がり、自分の不注意を素直に詫びた。

 慌てて落ちた物を拾い金判の入った巾着袋から金判を見つけ動きが止まった。