若者との話は弾み初めて口にするお弁当もペロリと食べ…先程の金銭の単位などを教えてもらいすっかり打ち解けた殿に若者はその場で待つようにいうと…再びコンビニという夜市に戻ると袋を下げて戻ってきた。


 「これ…!
 あんたにあげるわ!」


 渡されたのは変わった筒の中に入ったモノだった。

 殿は中を確かめる為その筒をふった。


 「ああっー!
 そんなに振ったら開けた時にふいてまうで…!」


 若者はまたその奇妙な行動に笑い‥殿より筒を開けると泡が勢いよく飲み口から溢れ出した。


 「はい‥!?
 まず‥乾杯やな‥!」


 殿に先程の筒を渡して…若者は自分の筒を重ね合わせた。


 「これは…なんだ?」


 殿の質問に若者は一口含み喉に流しこんだ。


 「ビールだよ!
 お酒…!」


 「ナルホド…酒かあ…!
 では…有り難く頂戴する…。」


 殿は酒と聞いてその筒の飲み口より喉に流しこんだ。


 「変わった物だな…。
 このビールと言う物は!
 何で作ってある?」


 ビールの初めての口当たりに殿は満遍の笑みを浮かべた。