徳家君から差し出された手の中にミルクティーとレモンティーのペットボトルが収まっているのを見つけた私は、レモンティーの方を選びお礼を言って受けとった。


 「さっきの夢の話良かったら…聞かせてもらえない?」


 「えっ…!
 う…うん!」


 徳家君は私の話に興味津々な様子で細めた瞳を爛々と輝かせ笑った。


 「中で座って話す?」


 「ここで…大丈夫!」


 徳家君の言葉に首を横に振りレンタカーのトラックの後ろを陣取った私は…レモンティーの封を解くと…まだ夜明けの薄がかりの空に浮かぶ星空を眺めながら先程の夢の内容を話した。


 「へえ~。
 なんだかすごいリアルな夢の内容だね。」


 徳家君は私の夢の内容に声を弾ませた。


 「でも…弟に話したら夢なんて現実に聞いた事が重なってできた産物だ!みたいな言い方されちゃってさ!」


 レモンティーを口に含み喉に流し込む。


 「それで…へこんでた訳かあ…。
 でも…俺はこう思う…。
 世界中にある歴史って…未だに新たな新説がでてきたりしてるしさ…!
 新しい発見をする人だって…何もそこにそれがあるなんて確証もなく一つの手がかりだけを頼りに調べていき答えにたどり着くんだと思うよ。」