「いつもはいじわるなくせにたまに優しいんだよね」

ぽたっ

“Sugar”の包み紙を握った手に、涙が一粒落ちる。

「太…ちゃん…」

気付いたら、涙が止まらなくなっていた。

「太ちゃん…の…ばか…」

あたし、太ちゃんが好きだ。
大好きなんだ。

いじわるな太ちゃん。

不器用な太ちゃん。

怒りっぽい太ちゃん。

寂しがり屋で実は悩みやすい太ちゃん。

「だめなとこばっかじゃん…」