手紙をしまおうとしたら、机の上にあった太ちゃんの携帯を落としてしまった。

「壊れてないかな?」

落ちた携帯を拾うと、裏ふたが取れてしまっている。

「壊したら太ちゃんに怒られちゃうからなー…」

裏ふたを付けようとして、あることに気付く。

「えっ…」

裏ふたの裏側に、太ちゃんとあたしが猫のポーズで撮ったプリクラが貼られていた。

「……ばか」

太ちゃんのばか…

貼りたくないって、嫌だって言ったじゃん。

なんでこんなとこに貼ってるのよ…

「ほんっと、不器用なんだから」

裏ふたをしっかりと閉め、“Sugar”をひとつ取り出して口に入れた。

「苦っ……あっ、甘い…」

初めはビターチョコの味がして苦いけど、たまに砂糖の甘い味がする。

ツンデレな、太ちゃんみたいな味。