「はい、二階堂です」

「あっ、おばさん!太ちゃんいますか?」

「あら晴ちゃーん!ちょっと待っててね」

電話越しに太ちゃんを呼ぶ声が聞こえる。

やっぱり家だったんだ。

「……もしもし」

しばらくすると、太ちゃんが電話に出た。

「太ちゃん?あのね、携帯落としたでしょ?」

「あ、本当だ…」

「それでね、いつ返したらいい?」

「……来週でいいよ」

「え?困らない?」