「晴奈助けてくれてさんきゅーな」

「俺は晴奈ちゃんのためにしただけだから」

良かった…横尾くんも本当のことは黙っててくれるみたい。

あんまり太ちゃんに心配かけたくないもん。

「…晴奈、帰るぞ」

「ごめん太ちゃん、歩けないの」

「なら背中のれ」

「ありがとう」

太ちゃんの背中にのり、首に手をまわす。

太ちゃんの背中……温かくて大きいな。