「出掛けんだろ?着替えるから出てって」

「わかった……」

あたしは太ちゃんが心配で昨日は全然眠れなかったのに。

太ちゃんのばか……

「晴奈ー」

「…ん?」

「昨日はありがとうな」

ドアからひょこっと顔を出した太ちゃんがニカッと笑う。

「……ツンデレばか」

あんな一言で機嫌の良くなるあたしは単純なのかも。