「あたし、横尾くんがずっと好きだと思ってた…かっこいいって思ってたし、委員会一緒になった時もすごい嬉しかったよ」

「うん」

「でも、それは好きって気持ちじゃなくて、ただ憧れてたんだと思う…」

「……」

「横尾くん、あたしなんかを好きになってくれて本当にありがとう」

「……」

「だけどあたしには好きな人がいるから、横尾くんと付き合うことできないです…ごめんなさい……!!!!」

「……二階堂」

あたしが伝えたいことを一気に話すと、横尾くんがボソッとつぶやく。

「え?」

「晴奈ちゃんの好きな人、二階堂くんでしょ?」

「えっ、なんで太ちゃんだって知って……」

「ははっ」

焦るあたしに、今まで見た中で一番優しい笑顔で笑う横尾くん。