「おっそーい」 「お前が早ぇんだよ。」 学校についた頃には、千尋はもう待ちくたびれたみたいで、 また珍しく早く来ていた楓くんと話していた。 ま、楓くんがいるってことは、 円香もいるということで、 「あ、二人付き合えたん?」 あたしたちの繋がれた手を見て、ニヤニヤしながら聞いてきた。 「ま、おかげさまで?」 円香も、千尋と同じように『よかったね』って言ってくれた。