『ほら行くぞ』と言いながら、真紘はあたしの手をギューッと握り、 次第にその指を絡めてきた。 「……あ~あ、こんな熱いとこいたくないや」 あたしの隣で、千尋が言った。 「え? 今日はまだ寒いよ?」 「熱い~、君たちが熱いのー。」 千尋はあたしにデコピンすると、『あーやだやだ』と言いながら先に行ってしまった。