早く終わらせるために作業分担をすることにした。

私が複数のプリントをまとめ、それを佐藤君がホッチキスでとめる。

作業中もちろん会話はなし、だけどこうやって黙々となにかをするのもいいかもしれない。



「……よし、これで終わり」



パチッ、パチッ。

私の手渡した最後のプリントを佐藤君がしっかりとまとめる。

そして、作業は終了。やはりふたりでやると早く終わるものだ。



「佐藤君、お疲れ様」

「ん、どうも」

「……えっ?」



し、し、喋った……! あ、いや、人間なんだから喋るのは当たり前なんだけど。

それでも私はすごく驚いて、佐藤君をじっと見つめた。