「じゃあ、母さんに遊び来るって返事しとくぞ」

「うん。あと1ヶ月くらいか…。急だと本当まいるからね」

また。
樹里が気になることを言った。

やっぱ経験あるんだろうか?

昨日は、心も体も満たされてすっかり忘れていたけど…。

過去の事だから仕方ないと分かっているけど、小さな刺が刺さったみたいにチクチクして、ひっかかったままになってしまった。




その日以来。
実家に行く話は出ることなく毎日が過ぎていき。
3月31日を迎えた。