あたしたちは、ご飯を済ませて、出かける準備をすると電気屋さんに向かった。



電気屋さんの冷蔵庫のコーナー。

「亮二、これいいね」

「そうだな」

「あっ。こっちも悪くない!」

「オレ的にはこれかな」

こんな会話をしながら、冷蔵庫を見ていたら、

「佐伯?」

通りすがりの店員さんに声をかけられた。

「山下?」

亮二も聞き返した。

「そうだよ。大学卒業以来だな」

「ここで働いてるんだ?」

「その通り。佐伯は彼女さんと冷蔵庫の買い換えに来たのか?」