悪いが、世間話してる時間なんてないのだ。


会社を出て、駐車場へ向かう。
車に乗り込みエンジンをかけた、その時。

携帯が鳴った。
まさか会社!?
じゃないよな。

着信は実家からだった。
念のために取ってみる。

「もしもし」

「亮二? お母さんだけど」

「どうした? 何かあった?」

「もう。何かないとかけちゃダメなの?」

「いや、そいうわけじゃないけど」

とりあえず、何事もなく安心。