「ありがとう」

「言っとくけど、今年はたまたま覚えてただけだからな」

「うん」

「これからは、会社の先輩後輩として、仲良くしてくれよ」

「もちろん」

「オレも前に進まないとな」

「優助なら、素敵な彼女ができるよ」

「だといいけど」

優助が苦笑いをした。

こんな話をした後、あたしと優助は別れた。

早く優助に素敵な彼女ができますように―…

あたしは密かに祈った。


会社を出て家へ帰る。
亮二にどんなケーキを頼もうかな?
そんなこと思いながら。

別に今日じゃなくてもいいもん。