「あたしも男の方がいいな」

「へぇ。同性の子供が欲しいわけでもないんだな」

「うん。甥っ子がいるからかな? 一緒に遊ぶ時、楽しいかなって」

オレたちは空いていたベンチに座った。

「樹里は甥っ子がいるんだ?」

「2人いるよ。お兄ちゃんの子供と弟の子供」

「ふぅん」

「どうもうちの家系は男の血が強いみたい」

「そう考えると、うちの家系もだな。オレ男兄弟だし」

「じゃあ、お腹の子は男だよ! 決まりだよ」

樹里は明るく笑いながら言った。