啓介には、結婚する話をしていた。

そして、最近、落合さんから聞いたことをついさっき話したばかりだった。

後々、冷静になると、樹里はどうして落合さんに話したのか？

そんな疑問まで浮かんできた。

樹里のことだから何も考えていないだろうけど…


「どうせオレはダメな男だよ！」

「そんなことないって。亮二はいい男だから」

「慰めなくていいよ」

オレはビールを一気に飲み干して、また注文した。

「でも、亮二って女の事でこんなに悩んだことないだろ？」

「ないな」