「亮二。飲み過ぎだぞ」

「別にいいじゃんか。明日休みなんだし」

「そうだけど」

啓介はため息をついた。

もう何杯目のビールだろうか？

今日は週末。金曜日。
啓介と居酒屋で飲んでいた。

樹里が結婚する気がない。
そう聞いてから数日が過ぎて、樹里とはなんだかぎくしゃくしていた。

あれだけ通じ合っていた気持ちが、簡単にスレ違ってしまうなんて。


「樹里もさ、なんで元カレに結婚の相談なんてするんだよ？」

「誰でもいいから話を聞いて欲しかったんだろ？ あるだろ？ そいう時って」

「だからって、落合さんに言わなくていいだろ？」