『じゅりこは』――続きが気になる。

でも、ここから先は会社でするような話ではないような気がした。




その日も1日、いつも通り仕事をこなした。

そして。
定時時間の、午後5時10分になった時。

樹里が事務所から出て行くのを確認して、まだパソコンと向き合っていた落合さんに声をかけた。

「あの、落合さん」

「何?」

キーボードを打つ手を止めて、隣の席のオレを見て言う。

「今日、時間ありますか?」

「あぁ。定時で帰るけど」

「少し話せませんか?」