「母さん、オレの話はいいから」

亮二の言葉なんて完全シカトのお母さん。

「青田を受けるって聞いた時は、あんな大企業が亮二みたいなのを採用するわけないって思ったけど、あっさり内定もらってね。本当びっくりしたのよ」

「そうだったんですか」

お母さんは、おしゃべりな人だった。

でも、楽しくて、あたしの緊張もだいぶほぐれていった。


お寿司を食べ終えて、あたしは亮二と二階にある亮二の部屋でゆっくりすることにした。

亮二の部屋は、小さな丸いテーブルと本棚とベッドが置いてあるだけだった。