「はぁ。緊張する」

「また言ってる。もう何度目のセリフだよ?」

亮二が笑う。

5月頭の連休。
たった今、亮二の車に乗り出発したところ。

亮二の実家に行くんだ。
って思うと、緊張マックスまできてしまった。

「オレがいるだろ?」

亮二が左手であたしの右手を握ってくれる。

胸のドキドキがなくなり、安心感に変わる。

あたしが単純なだけかな?

亮二の実家は下道だと、3時間かかるらしく、高速を使っていくことになった。


あたしとしては、下道で行きたかったけどね。