「雛雨奈乃華さん、どうぞ診察室へ。」



「はい。」



今日は週に一度の採血の日。



あたしが一番嫌いな日だ。



「奈乃華さん。体調はどうですか?」


「特に…異常はないですけど。」


「そうですか。最近、ダンスを始めたとか。」


「はい…気晴らしに。」


「そうですか。…とりあえず体に異常は無いです。良かった。」



「あの、もう良いですか?学校なんで。」



「あぁ、そうだね。気をつけて奈乃華さん。無理の無いように。」



「…ありがとうございました。」