僕は僕を知らないといけない。

瞳の魔力を理解して、きちんと、目を開かないといけない。

僕自身のことなのに、なんだかそれはとても、果てしない未知への冒険に思えた。

そう、僕という未来は、どこまで未知なんだ。



六条賢一……つまり僕よ……どうか待っていてほしい。

僕が瞳を開ききるまで。

納得のいく答えを、得るまで。

大きく、幹にうなずいて見せた。

「わかった、がんばるよ」