「つまり、一二三さんの中には、いつからかは判断できないけど、ボクを狩るっていう予定が組み込まれてたんだろうね。経過は関係なく、結果として」

「狩るって……けど、どうしてそんな……理由は?」

「いろいろあるんだよ、理由なんて。たとえば生き肝を採取するためとか、欲求を満たすための殺戮とか……」

「……さ、つり……」

「……ふぅ、だから教えたくなかったんだってば」

戦慄してしまったボクに、幹はわざとらしい溜め息をついて見せた。

幹の金色の目が、じろりと一二三さんを睨む。

「だけど、相手はあの一二三さん。彼女の性格を考慮に入れれば、その目的も、ふたつに絞れる。ひとつは、ほかの人外を倒すことでその能力を吸収すること。賢一の『目』もあそこに複製されてるでしょう? 同じことを繰り返す。

もうひとつは、御家復興のための、ポイント稼ぎってところかな」

「ポイントって……え?」

一二三さんの『微笑の無表情』が一瞬、ぶれたように見えた。どうやら、そこが当たり目らしい。