なんとなく、彼女の瞳を見てから、絶対にあとで追いかけようと思った。

追いかけてどうするとか、なにか話をしたいのかとか、そんなことはこれまたわからない。

意味のない衝動。
根拠のない欲望。
理由のない探求。

言い知れないなにかが、一方的にでも、もう一度彼女と接触したい――そう、僕を急き立てるんだ。



僕のひたいの目は、任意で『目』をつけた相手を、どこまでもどこまでも追跡できる。

『目』をつけた彼女が例え、今すでに地球の反対側にいようと、月へ旅立っていたとしても、僕は見つけられる。

まるで、彼女のそばに監視カメラでもつけたかのように。