「えっ嘘」
「もしかして幽霊?」
「辞めてよ。そんな話」
「きっとこないだ色々あって幻を見たんだよ」
「そうかな」


その次の日も又次の日も阪口先輩は居た。
十二月になった。
「そう言えばこの間職員室の近くで聞いた話やけど阪口先輩が行方不明になったて」
「えっ」
行方不明?何で?
「それいつ聞いたの?」
「十一月半分くらい過ぎた時!真衣が阪口先輩の幻を見た日かな…」
「えっ」
「それに連絡とれないみたいだよ!」
「えっ」
そんなある日うちは不思議な事を先生に愚痴った。
「先生今日行きしなに、阪口先輩を見かけたんだー。うちが電車降りた時乗っててそのまんま発車したのーうちが乗り換えて電車に乗ってたの。そのに花園ので降りた時も同じ。乗って行ったのにバス停に居たんだー。超不思議だなぁ」
「それて今日初めて見たの?」
「違うよ!十一月半分くらい過ぎた時から!まぁ友達は幻だて言ってた」
「それきっと…」


「真衣顔色が悪そうやけどどうしたん」
「大丈夫だよ!」
「じゃあ大丈夫の証拠見せて!」
うちはピースをして「大丈夫」と言った。
「違う。真衣の元気の証拠は 輝く笑顔だよ!」
うちは笑顔を見せた。
「輝きが足りない。なんかあったんやたら俺が聞くよ」
「うん。実は…」

「それきっと幽霊だと思うわ」
「えっッ」
「阪口君十一月半分くらい過ぎた時に山で亡くなったの。それも自殺」
「えっ」
「亡くなる前に行方不明になって居たの!発見した時は十二月十九日だったの」
「えっ」
阪口先輩の誕生日だった。
「明日のSHLで言うつもりだったの」
「ねぇ携帯に君の苦しみを消したい。君の笑顔を守りたい。君は俺と同じ時間を過ごしてるとか書いてたよねぇ」
「うん」



「えっ亡くなったの?じゃあ怜時が言った事当たったんだ」
「初めて幽霊見たの!」
「何で見えなかったんだろう?俺一様霊感あるんだ!」
「えっ」
「何でだろ?」
「分からない」
その次の日から現れ無くなった。

売店の新聞に目が行った。
十九日に生駒山で男性自殺!と書いてあった。
「えっ」

電車に乗って居ると…。