それにしても。

脱衣場でバスタオルの他にバスローブを見つけ身に纏ながら、私は辺りをしげしげと見回した。


ここ、ビジネスホテルだ。


改めて考えてみると、脱衣場に木目調の扉があって、一般的なものより少しゆったりした湯槽のある普通の造りのお風呂のここは、どう考えてもラブホテルの類のそれではない。


きっとテレビをつけたら休日のワイドショーが流れるんだ。


そう思うと、俊也の稼ぎを改めて実感してしまう。