ポンタのことがキッカケで度々夜に彼と公園で話すようになった。





「私、最初不審者ってあなたのことだと思ってビクビクしてたんですよ」

ベンチに腰をかけてポンタを膝の上に乗せた。

「あー、だからあんな反応だったのか!」

「ひと気ないのに急に出てきて、サングラスにマスクにキャップですよ?不審者って思っちゃいますよ」

思い出して笑えてくる。

「うん、それが普通だよね。けど、これは俺にとっても普通でさ」

意味深な言いまわしに疑問が残る。



色んな話をした。

けど、あたしはあなたの名前、顔がわからない。





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