【Haduki】


藤原葉月、今年で16歳。高校一年生。
家は茶華道の藤原派の本家。次期跡取り。

私の身の上は、そんなところである。



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私は、自分で言うのもなんだけれど、お金持ちのお嬢様というやつである。

幼いころから、それなりの教育を受け、それなりの教養を身につけさせられ、それなりの運動神経を養ってきたつもりである。

高校に入ると、それがどれだけ効果のある教育だったのか身にしみた。



私の入学した私立橘樹学園は、都内でも有数の進学校だった。担任から首席で通ったことを聞かされときは、それなりに驚いたけれど、そんなに動揺を示すことも無かった。

興味ないの。



私が熱中するのは、絵筆が走るキャンバスだけ。