「嬢ちゃん、お前こいつの足が使い物にならなくなったらどうすんだ?」


と、私がビニール袋を当てた金髪の男を連れてくる。

私といえばあっさり取り押さえられて、倉庫の隅へとおいやされていた。


「頭ぁ、超痛ぇんですけど!」


金髪の男は、これ見よがし、と言わんばかりの猫なで声でおっさんにしゃべりかける。

そうしてズボンのすそを捲り上げて脛を見せた。


「……うわ、痛そ」


思わず言ってしまって、周りのおっかない人たちの目線が私に集まったけど、勘弁してほしい。

だってそこは赤黒く腫れていて、怪我させた張本人の私でも彼を哀れに思った。

てかじゃがいもパワーすごすぎでしょ……。



「ってことだ、嬢ちゃん」

「はい?」

「慰謝料100万、払ってもらうよ」


……ん?