あたし、ずっと不安だった。


魁一の彼女があたしでいいのかなって。


魁一はあたしのことを本当に好きでいてくれてるのかなって。


自分の魁一への『好き』の気持ちばっかり大きい気がしていたから。


だけど、今日、ちゃんと分かったよ。


魁一は魁一なりにちゃんとあたしを好きでいてくれている。


ちゃんと、愛してくれている。


だってあたしに触れる唇も指先も、あたしの名前を呼ぶその声も。


全部優しくて愛が溢れているから。


きっとそれはあたしの勘違いじゃないよね……?



「莉奈……、愛してる……」


あたしの体をギュッと抱きしめて、耳元でそっと囁いた魁一。


熱い吐息が耳にぶつかって、胸がキュンっと高鳴る。