あたしは、現実を受け入れられないまま、ぼーっと床を見つめていた。 その時、再び違う声が、その医者に聞いた。 「じゃあ、ひよりももうすぐ死ぬ、ってことですか」 あまりにも冷たい声に、あたしは思わず顔を上げた。 見ると、登真がじっと医者のほうを見つめていた。 「おそらく、1週間もつかどうか……」 1週間…… 昨日まで、あんなに元気にしていたのに。 あたし達に将来の夢を話してくれたのに。