「モルヒネって…あのモルヒネ?」


「そっ、言わば麻薬ね」


「麻薬…」


美雨はそれきり黙ってしまった


男が何を言いたいのか理解出来なかった


外は雨がまだ激しく降っていた










沈黙を破ったのは男だった


「ーーー…あんたさ」


「えっ…」


「俺に付き合わない?」


「えっ…俺に?付き合う?」


「そう、俺の絵のモデルやらない?」


「絵のモデル…」


「俺、絵を描いてんだよ。それで今、ちょうどモデルを探しててさ…あんたさ、俺に興味あるんだろ?」


「なっ…興味とか…」


否定は出来なかった