真山はさっそく、梓に書類を手渡した

梓は黙ったまま書類を受け取り、中を確認する事もなかった

黙ったまま、窓の外を見つめていた




真山は

『満足か?』

と言ってやりたい思いと

『もう、これ以上自分を壊さないでくれ』

という思いが交差する

さっきまでの雨が嘘の様に止んでいた

『これで、俺の心の雨も止むのだろうか?』

真山はそんな事を考えた