(なんでそんな勘違いさせる様な
台詞をスマートに言えるの?)


なんてある意味感心してる
私の手を取ると…

「もし帰る時はこれ使って」

…と合鍵を渡され戸惑う私に
香月さんは笑顔で
「じゃ、いってきます」と
言い残し出掛けて行った。

(どうしよう…)


一人残された私は
ふと辺りを見渡す。


ここが香月さんの家なんだ。


女性の影らしさ見当たらないが
広くて綺麗に整理された部屋。


そういえば私、どうやって
運ばれたんだろう?


やっぱお姫様抱っこされた?


そんな事を考えてたら
急に恥ずかしくなった。