"ピピピピピピピピピピピ"

うるさい目覚ましをとめ、
目をぎゅっとつむり冬の心地よい
布団の中の誘惑に惑わされながらも
勢いよく体を起こす。

歯を磨き、覚えたての化粧をして
髪をととのえ制服に着替えて
ご飯をたべる。

私のいつも通りの朝の光景。

寒さに負けそうになりながらも
自転車で駅へとむかう。
駅へ着くと昨日ここであった
太一との会話を思い出したが
もう私にとっては過去の話である。
向こうも私など印象には残って
いないはず。
今日からまた私の部活だけに青春を
そそぐ平和な毎日が始まるのだ。

そう言い聞かせ三分遅れの電車へと
乗り込んだ。