中学生の頃は異性と"付き合う"と
言う事がいまいち分からなかった。
周りの友達が好きな人の話をはじめ、
告白された、告白する、などと
言った話が飛び交う中
私は"好きな人"と言う意味もあまり
わからないまま告白されて付き合う。
ということを何度か繰り返していた。
結局、中学生のその場しのぎの
"付き合う"なんてこの程度なもので
みんな3ヶ月以内にはものの見事に
破局していた。

そのまま高校生へとなった私は
男性とはあまり話さなくなり、
何故か嫌悪感さえ抱いていた。

そんな事を考えているあいだに
いつの間にか隣で目を見開いていた
春菜の姿がない。

右斜め前方に目をむけると、
ヤンキー"太一"とやらと一緒に
話している春菜がいた。
太一は私と同様、上の空で
相槌をうっているだけのように
みえたが私は解放されたと言う
気持ちともうすぐ駅につく。という
気持ちで安堵していた。