うちの隣に住むその男の子は、 本当に王子様みたいな子だった。 お城みたいな豪邸はそこが日本だということを忘れるほど立派だった。 私と桜はその男の子と、 その夏休みのほとんどを遊んで過ごした。 夏休みが終わる直前、 王子様は悲しい目をしてまた笑った。