次の日、状態が安定したらしくあたしは病室に戻された。

「…雫…?もう、逢えないと思った」

目を真っ赤に腫らして葵はまた無理に笑っていた。…あたしの、せいだ。

同じ病気の人が死ぬことは想像以上の恐怖を育てさせる。―それが生きることが出来るのに生きれなくなる事だって有るんだ。

「あたし、何日眠ってた?」

震える体を抑えながら必死に声を放つ。
もし、もし前回より眠ってた日が多かったらあたしは―…

次に目を閉じる時には…もう二度と目を覚ませなくなるだろう。

「一週、間」

涙が瞳からこぼれ落ちると申し訳無さそうに葵は呟く。葵と出会ってからまだ二週間も経っていない。

恐らく、来月の15の誕生日を迎える前に…それはもう続きを言わなくても分かるくらいだった。