……ここ、どう考えてもお偉いさんが座
る所だよね!?
いいの!?私、ここに座っていいの!?
挨拶を終えた辻宮が戻ってきた所で、辻
宮につかみかかる。
「わ、私こんなとこにいていいの!?」
「お前、何回それ訊いてるよ、もう。い
いんだってば。嬉しくないの?特等席」
やっぱり特等席じゃないか!
「……お、恐れ多いです……」
小さくそう言いながら、ふかふかの椅子
に身を沈めると、辻宮もちょっと笑った
。
「俺だってここに座るのは初めてだ」
「ええ!?」
「いつもは最高権力者───つまり親父
だからな。でも今年は日本に居ないから
、俺が社長代理ってわけ。これもクリス
マスパーティーと称した親睦会だし」
……うーん、わかったような、わかんな
いような。